命が散って・・・

Yさんの班に移ってから3日がたった。

仕事のパートナーが変わると同じ仕事でもまったく違うことをやっているような気になる。

お昼頃まで調子よく仕事を終わらせてお昼休みに入った。
御飯も食べ終わって、さあ午後の仕事を再開するかって時に会社に電話がかかってきた。
相手は病のお母さんを持つ先輩からだった。

もしかして泣いている・・・？


12：48・・・先輩のお母さんはガンで亡くなりました。

会社内に沈黙が走りました。
誰も何も言えませんでした。

最後は壮絶な亡くなり方をしたそうです・・・。
数日前から投与し始めた抗癌剤はあまりにも身体に刺激が強すぎて、肺などから次々と出血がみられ先輩のお母さんは血まみれだったそうだ。
心臓も2度停止して電気ショックによってまたその鼓動をとりもどしたけど・・・やはりダメだった。

毎日眠れない夜を過ごしそれでも仕事をきちんとやっていた先輩はすごい人だと思った。
強い人だと思った。

俺が今しなければいけないのは一つしかなかった。
先輩が戻るまで俺が一人でがんばること。

ここにきてとうとう仲のいいW先輩と離れて仕事をする時がきた。
頼る人がいない・・・。

今日、俺は製作本部第4課から第3課に移動することになった。